FEATURE
53
S.PATTON
S.パットン
ISSUE THREE FEATURE

強固になるブルペンの絆。

「打たれたらヒゲを剃る、っていうルールを自分に課さなくてよかったよ。
そうしたら今年の前半はツルツルにしなくてはならなかったから。笑」
いま振り返ってみれば本人も冗談を交えて話せる前半戦の苦境。

パットン選手について、木塚敦志コーチから聞いたエピソード。

「4月の神宮でパットンが打たれた試合があったでしょ。その翌日の練習前にピッチャー陣のミーティングでヤス(山﨑康晃選手)がみんなの前に出て急に手をあげたんです。パットンがどう、とか言うわけじゃないけど『みんなで頑張っていこう』と。
俺が見た中ではヤスがこういうことするのは初めてじゃないかな。」

三上朋也選手が怪我で離脱し、ブルペンの中で唯一の“お兄さん的存在”。
それではパットン選手の担う役割も増えたのでは?
という質問から出てきたエピソード。
弟を想うのが兄ならば、その逆だってある。
“兄を想う弟”の気持ちが垣間見えた瞬間だった。

「日本に来て、ヤスに一番初めに伝えたのは
『僕はチームの勝利のために日本に来たんだ。
ヤスの仕事を奪うために来たわけじゃない』ってこと。
一時期うまくいかない時期があって役割が逆になったこともあったけど、
彼が本来の姿を取り戻してくれて、2人のポジションが戻った。
いまロッカーも隣で毎日話すし、この強いブルペンで戦っていける良い関係だよ」

周りは“お兄さん的存在”と評するパットン選手。
本人に聞いてみると、
「年齢的にはお父さんかな? 一番年上はフジオカ(藤岡好明選手)だからフジオカはおじいちゃん。笑
家にも子どもが3人いるし、僕は子だくさんだよ」
と嬉しそうに笑う。

ブルペンに待機する選手一人ひとりと考えた専用の“ハンドシェイク”は個人個人との結びつきを強固にするアクションの1つ。
「あと2人くらい考えなきゃね」
と新たに一軍ブルペンに加わった投手のハンドシェイクを目下考案中とのこと。
「おじいちゃん(藤岡選手)にはとてもシンプルなハンドシェイクだよ。お互いを傷つけないようにね。笑」

熱くて、プロフェッショナルで、暖かくて、フレンドリー。

12球団一と言われる強固なブルペンの中心に、なくてはならない存在だ。

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