FEATURE
洗濯の稲葉さん
ISSUE TWO FEATURE

ベイスターズ一筋42年。 最長在籍“選手”の「洗濯の稲葉さん」

ハマスタ内でチーム関係者のみ立ち入りが許されているエリア。
そこで大きな選手たちの間を縫うように台車を押す小柄なエプロン姿の女性。
42年間チームを支え続ける、 “洗濯室の稲葉さん”。

ハマスタのチーム関係者しか足を踏み入れることができない“チームエリア”。 選手ロッカーやスタッフのロッカーを通り抜けたところに、 稲葉さんの“職場”がある。

選手たちが毎日使うユニフォーム。激戦のスライディングやクロスプレーで泥だらけになったユニフォームやソックス、アンダーシャツなどの衣類は、翌日の練習前までにはまたキレイな状態で選手のロッカーに戻ってくる。
大まかに分類すると、ユニフォーム類は専門の業者が洗い、ソックスやアンダーシャツ等を球場の洗濯室で洗うのが稲葉さんの仕事である。

洗濯機4台と大型乾燥機、そして仕分けをする棚。人がすれ違うのもやっとなスペースに、大柄な選手たちが洗濯物を取りに続々とやってくる。
「稲葉さーん!え!?取材ですか?」仕分けされた棚から洗いあがった衣類を抱えながら、選手たちは自然と笑顔になる。

世間話をするでもなく、野球の話をするでもなく。それが選手と稲葉さんの自然な距離感。
「最初はこどものように思っていた選手たちも、今は孫ね」と笑う。

70th ANNIVERSARY企画でも度々紹介されるベイスターズのレジェンド、松原誠氏の近所に住んでいたことが縁で始めたという洗濯の仕事。ハマスタができると同時に始めた仕事も今年で42年目。
「一番長い“契約選手”かも知れないわね」

ちなみに、「嬉しい瞬間ってどんなときですか?」
稲葉さんにしか分からない選手の一面が出てくるかと思いきや、そんな質問の答えは、いたってシンプル。
「勝ったとき!」

ナイターが終わるまで洗濯機を回しながら、試合中継を見ているという稲葉さん。 洗いあがった洗濯物をたたみながら、今日も孫のような選手たちの活躍を願っています。

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