FEATURE
26
HAMAGUCHI
濵口 遥大
ISSUE TWO FEATURE

一年目の成長。
「エース」への糧。

濵口遥大選手について伊藤光選手から聞いた言葉。
「去年の納会のとき、僕のところに来て真剣な顔で『エースになりたいんです』って言ってきたんですよ」
この2年間、嬉しさも悔しさも味わった。
濵口選手を「エース」へと向かわせた成長と自覚とは。

「ボクシンググローブが家にあったので、4つ違いの真ん中の兄に殴り合いを挑んで、よくカモにされてましたね。笑」 素直に感情を出すのは父親と3兄弟の末っ子という環境からの影響。

「野球でも昔からカァーッと熱くなりすぎちゃうところはありました。 大学時代はマウンドじゃ自分が一番だと思ってて、周りから何と言われようが『うるせーっ』と。笑
守っている人たちが先輩だろうと『抑えりゃいいんだろうが!』って結構“オラオラ系”でした。

そんな濵口遥大選手の転機は一年目。

ハマスタで初めて投げた5月。
「打たれて3回に降板したんですけど、 マウンド上で良くない態度をしてしまって、 試合終わった後に篠原コーチから注意を受けました。 『あぁいう態度はマイナスにしかならない態度。 やったところで何もならないし、やっちゃいけないこと』って。 次の日に筒香さんにも呼ばれて、 『5月入って全然勝ってなくて打たれていて。 それはあるかもしれないけど、一年目のお前がそういう態度をとって何がしたいんだ』と。 結構しっかり目に怒られましたね」

それでもまだ、どうしても抑えられない悔しさもあった。

「9月に東京ドームの試合で打たれて、試合後にベンチの掃除をしていたんですけど、 そのベンチ内で悔しくてペットボトルを蹴ってしまって。 それをちょうどノブさん(西﨑マネージャー)が見ていて、 『選手も、チームも、球場の人も、テレビで小さいこどもたちも みんなが見ているということを自覚しなさい』と」

「『みんなから信頼されるピッチャーになりたいなら、そういうのをやるべきではない』 そういう話をみんながしてくれたので、だいぶ効きましたね」

そこから極力そういうのを見せないようにしているという濵口選手。

思うように結果が出ずにもがいた2年目。
「なかなか結果を出せなくて、 ルーキーの東が一人で頑張って、それじゃダサいだろって」

意を決して、シーズン終了後の納会の席で伊藤光選手に宣言した。

『僕はエースになりたいんです』

「誰でもそうだと思いますけど、それをあえて口に出すことで自分自身でプレッシャーをかけていこうと」 普段の練習態度や姿勢も見つめ直し、エースとしての振る舞いを目指す。

ケガで戦列を離れていたときに行った今回の取材。 「チームが連敗していて、自分は何もできなくて、 ずっと悔しい思いでいたので、花とこどもでちょっと癒されました」と笑顔を見せた濵口選手。

『チーム全体のことを考えられるのがエース』 伊藤選手から聞いたエースの条件を胸に、ここからチームを浮上へと牽引する。

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