「ジャイアンツで10年、アメリカで4年、そしてDeNAベイスターズで2年。現役生活16年という長い野球生活を全うすることができ、今まで応援してくださったファンの皆様、本当にありがとうございます。残り少ない現役生活でありますが、今までどおり楽しく野球に取り組みたいと思います。

引退を決断し、高田GMにお伝えしたのは9月10日頃です。ここ2、3年は毎年引退を覚悟し続けていましたし、去年くらいから家族にも話はしていました。嫁はまだ実感していないようですが、現実を見て前に進んでいこうと伝えました。

これまでで一番印象に残っているのは、やはり“最初に登板した日”です。日本のプロ野球での初登板、日本シリーズでの初登板、アメリカでの初登板。節目、節目ですごく印象に残った試合がいっぱいあります。

野球選手として大きくない身体で、自分より大きい人たちにどうやって勝っていかなければいけないのか、常にそれを必死に考えてきたことで、16年やってこられたのかなと思います。これまでの野球人生、一言では表せないですが、よく身体自体が頑張ってくれたなと思いますし、身体に感謝したいです。

次の夢は、本当にやりたいことが頭にいっぱいありすぎて、どれを選択していいのか分からない状態です。今まで僕が経験したことを若い人たちにも知ってもらいたいですし、教えていけたらいいなと思います。やはり、次世代に“髙橋尚成”みたいなこういうハチャメチャなピッチャーがでるといいなと思うので、指導者にもなってみたいなという気持ちもあります。

本当に16年間、心が折れそうになった時も、ファンの皆様の声援があったから、今までこうやって立ち上がって前を向いて野球ができたと思います。本当に長い間支えてくださったファンの皆様に感謝しています。ありがとうございました」