2020.3.8
Next Ballpark Meeting #3 with BAYSTARS Sports Accelerator
–試合日のまちに新しい仕掛けを!(前半)

  • CREATIVE SPORTS LAB

CREATIVE SPORTS LAB(以下CSL)では2月14日・15日の2日間にわたって「Next Ballpark Meeting #3 with BAYSTARS Sports Accelerator –試合日のまちに新しい仕掛けを!」と題したイベントを開催しました。このイベントシリーズはこれまで2回開催。その模様は以下からご覧いただけます。
#1 -横浜のまちに飛び出すベイスターズ!
#2 -試合がなくても楽しめるスタジアム

横浜DeNAベイスターズでは、試合開催日かどうかにかかわらずスタジアム内外の活動をより活性化させるために、スタジアム内/外、試合開催日/非開催日を組み合わせた4つのシチュエーションを想定し、新しい企画を検討しています。今回ははじめての2日連続かつ、「BAYSTARS Sports Accelerator」(ベイスターズ スポーツ アクセラレータ)のプログラムを取り入れて開催しました。

<今回は「スタジアム外×試合開催日」をテーマに新事業のアイデアをみなさんと共に考えます>

DAY1

これから2日間をともにする皆さんが顔合わせの1日目。まずは富田欣和さんを迎えたゲストレクチャーから始まりました。
レクチャーの中ではスポーツをとりまく産業の構造についてのインプットを行ないました。例えば、スポーツを「する」ことは構造の中心ではあるが、産業規模としては大きくなくその周辺こそがスポーツ産業の大部分である、と富田さんはいいます。
その視点からスポーツ産業を俯瞰してみてみるとスポーツを「する」の前後には私たちがピンとくるビジネスの姿が見えてきます。
上流=(球場等の)インフラ・宣伝・卸売・小売等
下流=メディア・ゲーム・くじ等

これ以外にも近年のスポーツGDPの成長率と海外事例からは、一見野球とは関係なさそうに見える分野も実はスポンサーシップの関係がうまく働いているということも分かってきました。

また、野球を例に取るとその中には「する(選手)」「みる(観客・ファン)」「支える(球団)」の3者の基本的な構造がありますが、より大きな産業となるにはもう一つ「その基本構造を支援する」要素が必要です。例えば野球に関われば、「健康になる=医療費が下がる(行政)」、「街が盛り上がる=人が流入する(都市開発)」といった新しい主体のための理由や意味付けを見いだせるかが、今回のアイデアソンのポイントとなりそうです。

つぎに、グループワークに入ります。まずはチームビルディングとチーム名の命名から。
そして、グループごとに「ネクストボールパーク」をテーマにしたバリューグラフの作成を行ないました。(バリューグラフは以前のイベント「システム× デザイン思考でスポーツタウンを考える」のワークショップでも行なっています。詳しく知りたい方はぜひレポートをご覧ください。)
ある課題や目的を分解してリフレーミングすると解空間が広がり新たな手法が見えてくる、ということがバリューグラフの要点です。「ネクストボールパーク」を始点に
問1:そもそもそれってなんのため?(上位の目的)
問2:それ以外に、代替案は?(別の方法)
を繰り返すことでアイデアや議論を引き出し、新事業アイデアの種を作っていきます。

「試合開催日のライフサイクルを考えながら、今見えている面白そうなバリューグラフの領域を探してみてください」という富田さんのアドバイスもありました。出来上がったバリューグラフを眺めながら、「スタジアム外×試合開催日」の試合前〜試合中〜試合後の時間の流れを考えて、さらに議論を深めていきます。

DAY2

翌朝はグループごとに集合。この日はCSLコミュニティラウンジだけでなく、3Fミーティングルームも開放して夕方の事業アイデアプレゼンテーションの準備作業室としました。合間には2回、横浜DeNAベイスターズの職員によるビジネスレクチャーとグループごとのメンタリングを実施してアイデアのブラッシュアップも行ないました。

レクチャーやメンタリングは横浜スタジアム内の記者室と日産スタースイートでも開催。記者室を講義に使う、という活用方法はイベントシリーズ2回目の「#2 -試合がなくても楽しめるスタジアム」で出たアイデアの実践でもあります。

11:00 ベイスターズビジネスレクチャー①

会場を横浜スタジアム・記者室に移し、1回目のレクチャーを行ないました。レクチャラーは事業本部 MD部部長の原惇子です。

原は大学時代からスポーツビジネスを専攻し、一般企業を経て2014年(横浜DeNAベイスターズ誕生から約3年後)に入社。横浜スタジアムのホーム戦座席稼働率が50.4%(2011年)から98.9%(2019年)を達成するに至った流れと、MD部の施策を紹介しました。
プロ野球チームのビジネスは「入場料」「放映権」「スポンサー」「飲食・グッズ」の4つの柱で成り立っています。その中でMD部(=マーチャンダイジング部)はグッズの企画・戦略・販売・営業を担う部署です。スタジアム内だけでなく横浜駅西口での店舗展開、ベイスターズイベント(ガールズフェス、勝祭、スターナイト等)や一般行事(新年、ひなまつり、ハロウィーン等)といった年間のイベントに合わせた商品展開、選手プロデュースグッズや、シーズンを振り返るドキュメンタリー映像「FOR REAL」といった様々な手法をご紹介しました。

参加者からの、シアトル・マリナーズのロゴデザインが試合日に関わらず町中に溢れていることを例にしたロゴデザインやユニフォームについての質問に対しても、「本当のゴールは、なんでもない日にベイスターズフォームを来ている状態を作ることだと思っています。昔は試合日であってもユニフォームを着る文化はありませんでした。現在、『試合の日に』『家から球場まで』は着られるというところまで来ました。」と返答。まさに、その次を考えるタイミングです。
横浜スタジアムは増席改築をおこないましたが、まだまだ、見たくても見られない人・ベイスターズと接点のない人はたくさんいます。「今回のイベントで、たどり着けていない商品展開のアイデアを一緒に広げられたらと期待しています。」とレクチャーを締めくくりました。

<NISSAN STAR SUITESでは各グループのアイデアをレクチャラーを含めた社員がメンタリングしました>

<記者室・NISSAN STAR SUITESから見える風景>

14:00 ベイスターズビジネスレクチャー②

続いては事業本部 チケット部部長 兼 飲食部部長の野田尚志によるレクチャーです。
横浜スタジアム超満員の熱狂、というかけがえのない体験を提供するために工夫を凝らしている座席の改修や席種の意味を解説しました。そして、オリジナル醸造ビールを例に、飲食でも「かけがえのない体験」をいかに作るかの施策をご紹介しました。

ベイスターズエール等のオリジナルビールは、ベイスターズのストーリーを沢山盛り込み味にもこだわりを持っていることで人気があります。横浜スタジアムで販売することは他社ビールのシェアを奪ってしまうことにも思えますが、実は、他社ビールの売上は変わっていません。ベイスターズビールもちゃんと売上が生まれているということは、ビール自体の販売数が上がっているということ。球場全体のビールの消費量が上がり、来場者を増やすことで誰にとってもメリットのある状態を生み出しています。

また、ベイスターズは球団でありながら「スタジアムで飲むビールはうまい」と謳った広告も出しています。これはシーズン中盤の夏頃に展開される広告で、チームを鼓舞する広告を出さない時期を狙って、ビールからベイスターズを実感してもらうための取り組みです。

参加者からはライブビューイング(LV)の取り組みについての質問が挙がりました。横浜DeNAベイスターズでは昨年、YOKOHAMA STAR☆NIGHTに合わせて高島屋屋上にてBBQ付きのLVやホテル横浜ガーデンでの食事付きLVを開催しています。野田からは「スターナイトだからできる(需要がある)ところです。すべての試合でできるかというとまだ頑張りが必要で、いずれは到達したいと思っています。」と率直な応答もありました。

ふたつのレクチャーから実際の取組み例を知り、新事業アイデアのプレゼンテーションに活かしてラストスパートに入ります。

各グループ発表は次回に続く。

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