71年目の球春到来!――開幕左腕の桜が咲くとき

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球春、ついに来たる
指揮官が明かす“2020年のベイスターズ”

 列島に梅雨前線が横たわっていようとも「春」の一字を用いたい。

 巣ごもりの季節のあとに訪れるのが春ならば、間違いではないはずだ。

 球春、ついに来たる。

 待ちわびた真剣勝負の毎日。その始まりが、目の前に迫っている。


 延期されていた開幕が6月19日に決定したことを受け、同2日に練習試合が始まった。計12戦をこなす過程で、A.ラミレス監督の脳裏に刻まれた幾人かの選手がいる。

「まずはバッターから」と指揮官は口を開いた。

「N.ソトは、打率は高くないがホームラン3本で7打点。佐野(恵太)も調子を上げてきたし、J.ロペスは打点をよく稼いでいる。でも、いちばんはT.オースティンだね。安定性が光っていた。現時点においては、完成された姿を見せてくれている」