私とベイスターズ supported by マルハニチロ

No.001

2019.02.22 fri

70th ANNIVERSARYユニフォームから感じる期待

COLUMN by 綱島 理友

 ホエールズ&ベイスターズのファンになってから今シーズンで56年目。もう半世紀以上になる。ずいぶんと長い付き合いになってしまった。
 野球雑誌でプロ野球界の意匠デザインについての連載コラムを書いている私だが、1963年、小学校3年の時に大洋ホエールズ子供会に入ったのが、すべてのはじまりだった。このときから我が人生はホエールズ&ベイスターズと共に歩み始めた。

 昨年の11月からスタートした横浜DeNAベイスターズの球団創設70年記念企画。70年の航海を辿る1年。オールド・ファンとしてはうれしいイベントだ。企画ユニフォームの第一弾は、3月10日に下関球場でのオープン戦でお披露目の大洋ホエールズ初代の復刻ユニフォーム。さすがにこれは、私も現物を見たことがない。
 70年の長い航海の第一歩が記されたのは、50年の3月10日。場所は下関球場。ここでセ・リーグ開幕戦が行われ、大洋ホエールズは初戦を戦った。今年のスケジュールだと3月10日はオープン戦だが、当時は早々と開幕を迎えていたのである。
 初代ユニフォームの左胸には小さくWHALESのアルファベット。これは前年の49年に来日して、当時の戦後日本に大旋風を巻き起こしたサンフランシスコ・シールズのスタイルを参考にデザインされていた。70年前のデザインを今の選手が着たらどうなるのか。少し心配したが、やはり野球選手はどのようなユニフォームでもよく似合う。違和感はなかった。

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 そして続く第二弾の企画ユニフォームである。こちらは簡単に言えば、ホエールズとベイスターズが70年の間に使ってきたユニフォームの歴史を、ひとつにまとめたダイジェスト版。歴代ユニフォームのいろいろな要素を組み合わせて、デザインしたそうだ。
 たとえば左胸マークは、大洋ホエールズ初代のWを90度横にして、ベイスターズのBに見立てている。この手の遊びは、アメリカのマイナーリーグで見たことがある。シアトル・マリナーズ傘下のAクラス、ノースウエスト・リーグのエバレット・アクアソックスというチームが、マリナーズのMの文字をやはり90度横にして、エバレットのEとして使っていた。
 そして右胸のYOKOHAMAは93年からの横浜ベイスターズ初代ビジター用のスタイルからの採用だが、書体は50年のホエールズ初代の形を使っている。
 背番号は横浜大洋ホエールズ時代の書体で表現している。で、その上には「YOKOHAMA」のアルファベットが。これは64年に川崎時代の大洋ホエールズがつけた、背ネームの「KAWASAKI」にちなんでいる。日本球界背ネーム第一号は、このときのホエールズだったのだが、当初は選手名ではなく、本拠地名が装着されていた。
 そしてラインは60年の初優勝時に使用していた2本ラインを採用。ただし60年の時は色が黒とオレンジだったが、今回は川崎時代の最後を飾ったチームカラーのオレンジとグリーン2色を採用している。アニバーサリーの企画ユニフォームの王道は復刻ユニフォームだが、こんなお遊びユニフォームもちょっと楽しい。

 正味1年間のイベントはまだまだ続く。そしてこのあと、さらに他の企画にも期待させてもらいたいと思っている。

PROFILE

綱島 理友

1954年、神奈川県横浜市に生まれる。雑誌『POPEYE』や『BRUTUS』、『TARZAN』で編集を担当しながら、執筆活動を開始する。1999年から現在まで週刊ベースボール誌上でコラムを連載。ユニフォームに関する書籍の出版や、復刻ユニフォームの監修などで野球界に広く携わる。