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ラミレス・ノート
2017.9.5

 A.ラミレス監督が肌身離さず持ち歩くノート。そこには監督が感じたチームの全てが記されています。
 そのノートの中を覗くように、独占インタビューを実施。
 月に一回、“今”のベイスターズを客観的に分析し、優勝へ向けた次なる戦いの戦略をここだけに語る。

本インタビューは9月3日(ゲーム前)に収録されたものです

――まず、13勝11敗1分という結果を残した8月の戦いを振り返っていただけますか。

「非常にいい月だったと思う。野手では筒香、ロペス、梶谷といった選手たちが調子を上げ、ホームランを打って多くの打点も稼いだ。先発陣では10勝に到達した今永や濵口、リリーフではパットンや山﨑康晃といった選手が安定した活躍を見せてくれた。特にカープを相手に3試合連続サヨナラ勝ちすることができ、あの週を5勝1敗で乗り切れたことが非常に大きかった」

――3連続サヨナラは8月のハイライトでした。いま振り返ってみて、なぜあのようなドラマチックな勝利が生まれたのだと思いますか。

「理由を説明することは難しい。ロペスが2試合連続で同点に追いつくホームランを打ったこともすごかったし、やはり初戦、3者連続のホームランが最後に飛び出すというシーンは印象的だ。私の人生の中でも見たことがないような出来事だった。強いて理由を挙げるなら、リリーフが奮闘してくれたことだろう。いずれの試合も先発投手の出来はあまりよくなかったが、リリーフが踏ん張ってくれたことが逆転につながり、ああいう劇的な勝利を呼び込んだのだと思う」

――その3試合も含め、このところ先発陣が苦しんでいます。7回まで投げ切ったのは8月17日の試合まで遡らなければなりません(9月3日のジャイアンツ戦では濵口が8回無失点の好投)。そのほかの試合ではすべて5回から6回に降板していますが、先発陣のコンディションをどう見ていますか。

「先発投手がその役割を果たすには7回を投げ切らなければならない、というふうには考えていない。試合の展開上、ピッチャーの打席で代打を出さなければならないこともあるし、リリーフを信頼しているので、結果として早めの降板になっている。先発をマウンドに送り出す時も、『7イニングを投げなければ君が役割を果たしたことにはならないよ』というようなことは言いたくない。余計なプレッシャーを与えてしまうことになるからだ。仮に6回、あるいは5回で降板したとしても、90~100球、あるいは110球程度を投げて試合をつくってくれればいい。先発にはそういった言い方をしているし、リリーフは常に準備させている」

――キャッチャーについて、8月12日に「戸柱がレギュラー。今後はメインで起用していく」といった趣旨の発言をされました。ただ、それ以降は嶺井選手の出番も増える傾向にあります。現時点では、どういった起用方針なのでしょうか。

「メインは戸柱で、濵口には髙城、相手の先発が左腕の時は嶺井がいくというのは基本の形。ただ最近は、マスクをかぶった時のピッチャーの防御率を比較すると、戸柱が4点台、嶺井が3点台前半で、嶺井のほうがいい。そういう結果が出ているので、今後はいろいろな状況に応じて使い分けていくことになるかと思う。嶺井とのコンビネーションがいいピッチャーもいるので、そういったことも考慮しながら柔軟に使っていきたい」

――監督に就任した当初、キャッチャー陣に対して、積極的に内角をつくリードを要求していました。それはいまも言い続けているのですか。

「いや、いまはそういうアドバイスは特にしていない。ピッチャーにはそれぞれ、自分の形、自信を持っている投球スタイルがある。それを押さえつけてまで、内角に投げなさいと指示することはしない。ピッチャーもプレッシャーを感じてしまうだろうし、そういったリスクをとるよりは、各々のピッチャーが投げやすい形で投げてもらうことをいまは重視している」

――9月1日、新スローガン『OUR TIME IS N.O.W.』(すべては、この時のために。)を発表しました。なぜ、このタイミングだったのでしょうか。

「8月17日、試合を終えて自分のオフィスに戻り、今後のスケジュールを見ていたら、この9月1日あたりから気持ちを入れ替えて、より集中して一戦一戦を戦っていかなければならなくなるだろうと感じた。勝者としてのメンタルを持って戦う、そういう意識を注入するには、ここで新たなスローガンを掲げるのがベストなタイミングだと考えた」

――そこに込めた意味とは?

「もちろん選手のモチベーションをもう一度高めるという狙いがあるし、それだけではなく、ファンに対する感謝の気持ちを示したい思いもあった。ファンの方々には昨シーズン以上に熱い声援をいただいていると感じている。また、球団からも惜しみないサポートをいただいているので、選手、ファン、球団のすべてが一体となって、全員を巻き込むような形で厳しい戦いを乗り越えていきたい。そんな思いを込めたメッセージだ」

――倉本選手が登場曲に採用している『The Time is Now』から着想を得たのでしょうか。

「倉本の登場曲がそういう曲名だったとは、いま言われるまで知らなかったよ(笑)。近いフレーズになったのは、本当に偶然だ。でも、こちらは『OUR』。そこが大事なので、意味は全然違うんじゃないかな」

――4位のジャイアンツ相手に7連敗となり、ついに0.5ゲーム差まで迫ってきました。選手たちには何か話をしましたか。

「ちょうどいまからのミーティングで話をしようと思っていたところだ。伝えるのは本当にポジティブなメッセージ。この段階でも貯金は4つあるし、0.5ゲーム差とはいえ、まだ我々はAクラスにいる。昨シーズンもこうした経験をしたが、まったく下を向く必要はない。負けたからといって人目を避けるように裏のドアから帰っていくのではなく、メインの玄関から堂々と出て行けばいい。前だけを向いてしっかりと戦い抜いていく。そういうメッセージを伝えたいと思う」

――残すところ20試合強となりました。どこが勝負どころと考えていますか。

「少なくとも、このジャイアンツとのカードではないと思っている。今後、必ず重要なカードはやって来ると思うが、それがどこかというのはまだ感じ取れていない。もちろんスケジュールを見れば、だいたいこの辺だろうという予想はできるが、その時になってみないとどういう状況になっているかはわからない。いずれにせよ、その時が近づいてくれば『ここだ!』と感じ取れるようになるだろう」

――横浜スタジアムでのCS開催。それが目標であることに変わりはないですか。

「それがナンバーワンのターゲットだ。ファンの方々にいただいているサポートを考えると、ここでCSを戦うということこそ、その期待の大きさに見合うだけの価値がある。ファンのためにも、このスタジアムでのCSを実現させるという目標は決して変わらない」